占いと経済学

おれは占いがけっこう好きだ。
好きだけど、別に全部を信じてるわけじゃない。分かんないところは分かんないし、「この部分は当たってねえな……」と思うことももちろんある。
血液型占いは分類が4種類しかなくて眉唾ものだし、おれの毎日の細やかな運勢を占いなんて不確実なものに予見されてたまるかよという気持ちもある。
あくまで、生来の自分の性質や現状の立ち位置にコメントをくれて、不確定な未来になんとなく補助線を引いて行動の後押しをしてくれるもの。そういうものとして占いを捉えている。

大学生の時経済学部だった。ほとんどサークルのボックスに入り浸って、スプラトゥーンや、桃鉄や、マインスイーパーや、『マリア様がみてる』のオールナイト鑑賞会や、とにかく身になるようなことはしていなかったけど。
そんな充実した大学生活の合間を縫って勉学に励んだ数少ない機会に学んだことがある。
「経済学は、過去や現状の説明はできるが未来の予想はできない」。

みなさんはワイドショーの経済アナリストがぶち上げた未来の予想について、その正解率を調べたことはあるだろうか?おれもない。ないけど、外れてることも大いにあるだろう。政府の国家政策だって、周囲を見渡してみれば正しかったとは言いづらい。

なぜか?現実世界には変数が多すぎる。
机上の経済学のモデルはあくまで中心的な要素以外をそぎ落としたモデルでしかなくて、いろいろなものが見落とされている。
そもそも経済学が想定する「合理的な経済主体」ってなに?みたいな。まあ、もちろんそれを補完するような経済学のサブジャンルも数多くあるし(行動経済学なんかもそうだ)、ちゃんと学んでいる人に比べておれの認識は甘すぎるに違いないけど。
ただ、数学や物理と比較して経済学は人間の心理や社会情勢の変化が影響してくる学問なので、それら構成要素を全て読み切るというのはそもそも無理があると思う。

でも、おれたちは相も変わらずワイドショーの経済予想を参考にするし、ぶつくさ言いながらも日銀の金融政策を信じて日本株に投資したりする。
でもそれは、経済学やそれを援用して意思決定を行う人たちのことを100%信用していることとイコールではないでしょう?

占いもそれと同じだと思う。
なんとなく確認して未来の予想を立てて、それに基づいて行動したりしなかったりする。なんなら占いの結果を確認したことさえ忘れて日々を送る。それで構わない。
当たらなくたって別にいいけど、それら行動の指針に従って自分が行動した、という事実だけは残る。それだけで十分かなと思う。

おうし座にとって、2021年-2023年は大きな変化の期間になるらしい。概ね、自分の今思っていることと合っているので信じることにしました。
2021年-2023年、おれは大きく飛躍します。座して待て。